パリのロダン美術館では、「考える人」や「地獄の門」といったロダンが製作した有名な彫刻がみられるのはもちろんのこと、実際にロダンが晩年を過ごした建物ビロン館や庭やカフェなど、見どころがたくさんあります。
目次
1.パリのロダン美術館とは
美術館の建物自体は、1908年から亡くなるまでの10年間、ロダンがアトリエとして使い、そして暮らした「ビロン館」(Hôtel Biron) である。ビロン館は、幼君ルイ15世の摂政位クーデター計画の中心にいたメーヌ公爵夫人が、1753年に亡くなった地でもある。
1911年にフランス政府がビロン館を買い取ることとなったときに、この館を気に入っていたロダンが、自己の作品及びコレクションを国家に寄付するので、美術館として残して欲しいと提案した。ロダンの死後の1919年に開館した。2005年に改修されている。
2.ロダン美術館へのアクセス
ロダン美術館の最寄り駅はメトロ13号線のバレンヌという駅になります。メトロの出口を出たらUターンするようにして進み、1本目の道を左に曲がるとすぐロダン美術館があります。
メトロの出口から歩いて約3分ほどで美術館の入口につきます。美術館の表示と大きな門があるのですぐに分かります。
大きな扉からロダン美術館の建物が見えます。これだけでもテンションが上がります。
一歩足を踏み入れると隣に建つアンバリッドの屋根も視野に入ってきます。この景色だけでも一見の価値ありです。そのまま右方向に進むとチケット売り場があります。
3.ロダンの彫刻「考える人」
チケットを買ってまっさきに目に入るのが「考える人」の彫刻です。
作者:オーギュスト・ロダン
作品名:考える人
複製品はたくさん見たことがありますが、目の前には実物があります。せっかくなのでズームしてみました(笑)
さらに横からも(笑)「考える人」の周辺にはベンチがあるので、心行くまで座ってゆっくりと眺めてみてください。
4.ロダンの彫刻「地獄の門」
庭を挟んで反対側には「地獄の門」があります。彫刻の周りは作品を下からじっくりと見上げる人、解説をするガイドさんなどでいつもにぎわっています。
作者:オーギュスト・ロダン
作品名:地獄の門
5.ロダン美術館の見どころ
・ビロン館
数々の彫刻はもちろんのこと、ロダンが住みアトリエとしても使用していたビロン館。この建物の中がロダン美術館になっています。
もちろん、内部は数かすのロダンの彫刻であふれています!
・ビロン館の中から見る外の景色
彫刻の合間から目に入る外の景色も美しく、建物自体が一つの作品のように感じられます。
窓から緑が見えるのは癒されますね。
・ロダンの弟子カミーユ・クローデルの彫刻
ロダンの彫刻以外にも、ロダンゆかりの人々の作品も多数展示されていますので、事前にある程度、ロダンの歴史や人物像、交友関係などを知っておいたほうがより楽しめると思います。
作者:カミーユ・クローデル
作品名:The Mature Age (L’Âge mûr)
・ロダンが購入したゴッホの「タンギー爺さん」
ロダンが購入したゴッホの絵画「タンギー爺さん」もあります。ロダンはこの絵の背景に描かれている浮世絵にも関心があったとか。
作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
作品名:タンギー爺さん
6.ロダン美術館庭の美しい庭とカフェ
美術館の建物を出ると、その奥には美しい庭が広がっています。庭のあちこちにも彫刻が展示されていますのでお見逃しなく。
庭越しにみるビロン館。ここからの眺めは全てが調和していて美しすぎます!
庭の一角には緑に囲まれたカフェもあります。
緑が美しい季節、天気がいい日はせっかくなので店内ではなく、緑の中のテラス席で休んでみてください。
時期によってはアジサイやバラなどの花が咲き、目を楽しませてくれます。
花とビロン館とアンバリッド。ここからだと一緒にエッフェル塔も見ることができます。
7.ロダン美術館でパリミュージアムパスは使える?
利用可能です。
チケット売場に並ぶ必要がなく、約60の美術館に入場可能なパリミュージアムパスのみの購入はこちら。
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美術や芸術は先入観なしに感性を大切に鑑賞したいものですが、背景を知らないと楽しめないのもまた事実。ロダンや西洋美術についての予備知識が欲しい人のために。