パリからロンドンまではユーロスターを使うと約2時間30分で行くことができます。時間的には日帰りでロンドンへ行くことも可能です。ただし、シェンゲン協定に加盟していないイギリスへ行くには、入国審査が必要になるという点が、他のEU諸国へ行く場合とは異なります。
今回、ロンドンのチェルシーとケンジントンへ行く機会がありましたので、パリからユーロスターでロンドンへ行く際の手順をまとめました。
目次
ロンドン行きのユーロスターの乗車場所
フランス側のユーロスターの発着駅はパリの北駅になります。乗車場所は、北駅の正面から入って右奥にあるこのイギリスの国旗とエスカレーターが目印です。2階が出国審査場となっています。

両替について
イギリスはユーロ圏とは通貨が違うため両替が必要になります。両替所は、北駅の構内にいくつかありますのですぐにわかります。
しかし、両替の手間や手数料を考えると両替はあまりしません。両替をする代わりに、個人的には海外専用のトラベルプリペイドカード「MoneyT Global」というものを毎回利用しています。
現地のATMでその国の現地通貨を引き出すことができるので、両替の煩わしさや手間から解放されます。プリペイドなので必要な時に必要な金額を入金しておけば、どこの国でも使える手軽さが気に入っています。
海外旅行では現金とクレジットカードの併用が一般的ですが、中間的な位置づけのこのプリペイドカードも1枚あると結構重宝します。
フランスの出国手続きとイギリスの入国手続き
2階に上がると突き当りに改札があり、その奥にフランスの出国審査場、イギリスの入国審査場、手荷物検査場、乗車待合室と続きます。
イギリスの入国の際に必要な入国書類は、このフロアの壁際にある机の上にあります。記入項目は日本語でも表記されているので手順通りに記入をしていけば大丈夫です。

改札ではチケットのバーコードをスキャンして通過します。改札は出発の30分前までに通過する必要があります。フランスの出国審査はパスポートを出せばOKです。
イギリスの入国審査では、パスポートと入国書類を出すと必ず目的、滞在期間などを聞かれます。一人一人に確認をするため、時間帯によってはかなり混みます。
正面の部分が乗車待合室にあたる場所です。奥2つのホームがユーロスター専用のホームです。

イギリスに入国をし、最後に手荷物検査を終えると乗車待合室になります。
乗車待合室から見たユーロスターの車両。

飛行機の搭乗とおなじように、出発する列車ごとにホームに出られるようになっています。

ユーロスターの車内。こちらは2等ですが十分な広さです。
ロンドンまで約2時間30分。途中のユーロトンネルを30分程で通過し、トンネルを抜けるとそこはもうイギリスになります。トンネル前のフランスの風景とトンネル後のイギリスの風景の違いもお見逃しなく!

フランスの携帯電話の国際ローミングの仕組み
毎回、国境を超えると携帯会社から国際ローミングに関するメッセージと、国際ローミングプランの案内が届くのですが、今回は違っていました。
どうやら、国際ローミング料金は廃止となり、フランス国内のプランのままで通話もネットもできるようになったようです。
案内の中に国際ローミング料金なしで使える国の一覧表がありましたが、しっかりとイギリスも入っていました。一覧表にはヨーロッパのほとんどの国が含まれており、今後、ヨーロッパ域内の対象国であればフランス国内と同じように携帯が使えるみたいです。
ローミングを気にしなくていいのはめちゃくちゃありがたいです。
フランスで携帯電話を購入してから今まで一切プランの変更も見直しもしていませんが、いつの間にか、通信量が5GBだったものが30GBに勝手に増えていたり、今回のように国際ローミング料金が廃止になったりと徐々にサービスが向上するのはうれしい限りです。
これで、Apple Musicもヨーロッパ域内ならいつでも聞き放題になるため、
日本の曲が恋しくなった時でもどこにいても日本のアーティストの曲も聞けます。
(注)国際ローミング料金の情報は、私が契約しているオレンジという携帯電話会社と私が契約しているプランについての情報です。フランスのすべての携帯電話会社にあてはまるのではありません。
ロンドンのセント・パンクラス駅
イギリス側のユーロスターの発着駅である、セント・パンクラス駅。天井が高くて非常に明るい作りになっています。国際列車が到着する駅というのは、空港と同じようになんだかテンションが上がりますね。

セント・パンクラス駅の外観。

セント・パンクラス駅からホテルまではタクシーを利用しました。もちろんロンドンでもUberを使うことができますが、個人的にロンドンのタクシーが好きなのでロンドンではいつもタクシーを利用します。
ロンドンでUberを利用する場合も利用手順はパリと同じです。(但し、表示される車種は違います)

ロンドンのタクシーは、足元の空間も広くて荷物があっても乗り込みやすく、かつ窓も大きくて外の景色を楽しむことができる点が気に入っています。
サービス面でも、2年前はクレジットカード対応の車両が少なかったのですが、現在は全車がクレジット決済対応になっているようで、より利用しやすくなりました。

ザ・ベイリーズホテル・ロンドン
セント・パンクラス駅から約30分、料金は£30でホテルへ到着。
ザ・ベイリーズ・ホテル・ロンドンは、チェルシー地区とケンジントン地区の中間に位置し、目の前にはグスターロード駅という地下鉄の駅があるので、移動するには大変便利なホテルでした。
グスターロード駅からはセント・パンクラス駅までも乗り換えなしで行くことができます。

シングルの部屋ですが、設備は必要最小限そろっています。ただ、建物自体が古いため廊下の軋む音が響き、夜中になるとそれがとても気になりました。

ロンドンのチェルシー地区
チェルシー地区の街並み。パリとは全然違う街並みと雰囲気が新鮮です。

住宅街も歩いてみます。街並みも整然としていていい雰囲気です。

全体的に落ち着いた雰囲気が漂うエリアです。


ロンドンのケンジントン地区
ケンジントン・ガーデンズ
一方、ケンジントン地区。ケンジントン公園は案内の地図を見ただけでその広さがわかります。

ケンジントン公園の入口。

入口の近くにある、アルバート公記念碑。

園内は見渡す限り芝生が広がり、開放的な空間が広がります。大都会の真ん中のこうした広大な緑地は、街中でのストレスを解放したり、リフレッシュすることができる貴重な場所だと感じます。
パリもそうですが、都市機能と緑がうまく共存している点はとても魅力的に感じます。

一番奥に見えるのがケンジントン宮殿。
犬の散歩をする人、ランニングをする人など、皆さん思い思いに時間を過ごしています。

池のほとりにもたくさんのベンチがあります。周りに高い建物がなく、空が広く感じられる分だけ落ち着きます。

ユーロスターのチケットの購入方法は関連記事の「パリ発の鉄道チケットの買い方」を参照、または、レイルヨーロッパでユーロスターのチケットを購入へどうぞ。